『遺言』は津駅徒歩0.5分の【弁護士法人心 津法律事務所】まで

遺言サポート@津

母の預貯金を私が相続できる遺言書が見つかりましたが,同居の兄が使い込んでいた場合はどのような対応ができますか?

1 遺言書による預貯金の相続

遺言書に,ある特定の財産について特定の相続人に相続させる旨の規定があった場合には,遺言の効力開始した時点で,ただちに当該財産は当該相続人に承継されることになります。

したがって,預貯金についても,これを相続させる旨の遺言書が見つかった場合には,遺産分割を経ることなく,遺言書に記載された相続人が承継することになります。

2 相続開始後の使い込み

当該預貯金は,遺言書の効力により指定された相続人の財産となりますので,ほかの相続人が使い込んでいた場合には,不法行為(民法709条)または不当利得(民法703条)となりますので,これらに基づいて当該金員を取り戻すための請求をすることができます。

使い込みの事実の立証については,銀行の預貯金履歴を取り寄せたうえで,通帳やキャッシュカードを同居人が管理していたことの証拠を集めることで,同居人が預貯金を引き出して使い込みをしたことを立証していく必要があります。

3 相続開始前の使い込み

相続開始前の使い込みについても,相続人の一人が被相続人の同意なく預金を引き出していた場合には,上記2と同様に,そのほかの相続人は,不法行為や不当利得に基づいて使い込んだ金員の取戻しを請求することができます。

ただし,相続人の一人が預金を引き出した事実だけではなく,当該引出行為が被相続人の同意なく行われたことを立証する必要がありますので,この場合の請求はより困難になります。

よくあるのは,被相続人が認知症にり患していたために,引出行為に権限を与えられる状況ではなかったことを立証したり,実際に被相続人のために費消されていないことを立証したりすることがあります。

4 使い込まれた金員の取返しに関する相談

弁護士法人心では,相続に関するご相談を津駅に近い事務所でもお受けしております。

三重の方で,使い込まれた預貯金についてお困りの方がいらっしゃいましたら,ご相談いただきたいと思います。

  • 電話法律相談へ
  • 選ばれる理由へ

弁護士紹介へ

スタッフ紹介へ