相続税調査
税務調査とは
相続税をきちんと申告・納付したはずなのに,突然,調査官から通知が来て,税務調査に応じるよう求められることがあります。
相続税の申告を行った場合,そのうちの約3割は税務調査の対象になると言われています。
税務調査は,金融機関に取引履歴などの開示を求めるとともに,申告者の自宅を訪問し,何日間かにわたって,自宅にある財産を確認し,申告者に対して質問を行うことにより,実施されます。
調査では,税額が増加するポイントが徹底的に調べられます。
このため,税務調査が実施されたうち,9割弱につき,申告漏れが指摘され,修正申告を求められています。(修正申告を行った場合には,過少申告加算税なども課せられます。)
税務調査への対策
税務調査への対策としては,相続税の申告の際に,税理士による緻密な申告書のチェックをしておくことが重要です。
実際,緻密な申告書を提出しておくと,税務調査がされなかったり,されたとしても短期間の調査で済んだりします。
また,税務調査に先立って,申告書を作成した税理士と打合せをしたり,税理士に税務調査に立ち会ってもらったりすることも,調査に対して適切な返答をする上で,大きく役に立つでしょう。
さらに,平成14年以降は,書面添付の制度が設けられました。
これは,相続税の申告の代理業務を行った税理士が,申告書に,計算事項を記載した書面を添付する制度であり,この場合には,税務調査に先立って,税理士に対する意見聴取が行われます。
これにより,税務調査官は必要な情報をあらかじめ入手する機会を得ますので,調査の期間が短縮されたり,場合によっては,調査が省略されたりすることが,期待できます。
場合によっては,税務調査の段階で,相続税を減額できる事情が出てくることがあります。
しかし,調査官は,通常は,そのような事情を指摘してくれません。
ですから,通常は減額要素に気づくことなく,調査官に言われるがままに,相続税の増額修正が行われることになることが多いものと思われます。
当法人のサポート
当法人としては,相続税の申告に携わった案件については,税務調査への対応についても,サポートさせていただきます。
ご自身で申告されたり,別の税理士に頼んで申告されたりした案件についても,ご相談をお受けします。
ご相談いただいた場合には,相続税の減額要素がないかを検討し,減額要素が見つかった場合には,必要書類の作成など,減額のための手続をサポートさせていただきます。